こころが醸す
六代目の日記

~ しじょう 襄壌穣醸 ~

皆さま、おつかれさまです。

ともぞう。です。




素敵な繋がりとご縁をいただき、この春からこんなことを始めました。



~ 以下  project しじょう の 文章そのままです ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



プロローグ



波田野信孝(CAVE HATANO:東御市)と田中英雄(たなかゆうのう:小諸市)は2012年に農を通じて出会い、意気投合した。



それぞれワイナリー、野菜農家として日々の営みを続ける中で、2021年からは米づくりにも共に取り組むようになる。



田中が野菜栽培で大切にしてきたのは、土壌や作物の状態を丁寧に観察し、過度に肥料や農薬に頼らず、土地の力と時間の積み重ねを活かすことだった。



その姿勢は野菜にとどまらず、米づくりにも自然と持ち込まれていった。



たなかゆうのうの野菜は、えぐみが少なく、穏やかで上品な甘さを持つ味わいとして知られている。



その個性は、軽井沢、小諸、東御など東信地域の料理人たちから「素材の輪郭がはっきりしていて、料理に寄り添いやすい」と評価されてきた。



食用米づくりを始めてから3年ほどが経った頃、2人の中に素朴な思いが芽生えた。



~この米で日本酒を仕込んだら、どんな味わいになるだろうか~



2人には長野県内で共通して好んでいる日本酒があった。



自然な香りと味わいを持つ「澤の花」(伴野酒造:佐久市)である。



この思いを酒蔵に直接伝えることはなかったが、波田野は自身の取引先でもある酒舗清水屋(小海町・佐久市)の店主 小山に「自分たちの米で酒造りを引き受けてくれそうな蔵はあるだろうか。」と相談を持ちかけた。



2人の好みを知らないまま小山が挙げた銘柄が偶然にも「澤の花」だった。



日本酒とワインという違いはあれど、「澤の花」にはCAVE HATANOのワインにどこか通じ合う佇まいを感じていたからだ。



どちらの酒にも、品があり、さりげなく色気があり、癒しの味わいがある。



そして、身体が欲する真ん中にいる酒。



それに加え、人としてのマインド、フィーリングが合いそうだと思った。



こうして話は一気に進み、2025年の秋が深まる頃、波田野・小山・伴野の3人が顔を合わせることとなる。



実はこの話が持ち上がる以前、酒好きの波田野は小山に強く勧められて飲んだ「澤の花」に感銘を受け、すでに伴野酒造を訪ねていた。


そのときの出会いも、今振り返れば必然だったのかもしれない。



さらに半年後の2026年4月初旬、「一緒に米づくりを学ばせてもらえないか」と伴野の申し出とともに、酒米づくりが本格的に始動する。



とはいえ米づくりは手間のかかる営みである。



仕込みに使う酒米(ひとごこち)の量もごく限られ、どれほどの収穫が得られるのか、当初は見通しが立たなかった。



こうした不確実性も含めて話し合いを重ねた末、CAVE HATANOと伴野酒造の共通の取引先である酒舗清水屋が、東御市・小諸市・佐久市で始まったこの酒を届ける役割を担うことになった。



こうして2026年4月、米づくりが始まる。



ここで初めて、波田野、田中、伴野、小山、そしてその仲間たちが一堂に会した。



ワイナリー、野菜農家、酒蔵、酒屋。



分野は違えど、同じ土地と時間に向き合う者たちが集まった。



志を高く持ち(襄)、自らのやり方で土と向き合い(壌)、米を実らせ(穣)、酒を醸す(醸)。



※四つの「じょう」が重なり合い、しじょう(襄壌穣醸≒至上)という物語が、ここから静かに始まった。



今自分たちができる最高を目指して。



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コロナ禍からどこかモヤモヤしたものが晴れず、そんな日々が続いていた中に出会った人たち。



この話を受けて良いものか色々迷いましたが、久々にワクワクした気持ちがありました。



波田野さん、田中さん、農作業以外にもひとたび集まって話が始まると日が暮れるまで話が終わらず、それもとても楽しく。



米のことはもちろん、ワインのこと、野菜のこと、酒造りのこと、その他たくさん。



日に焼けて、慣れない田んぼ仕事に足腰が筋肉痛、たくさん勉強させていただいています。



そしてこの冬、この酒も醸します。



楽しみにお待ちいただければ幸いです。